マラソンとトライアスロン。
同じ持久系スポーツに分類されるので、よく比較されています。
実際のところ、マラソンとトライアスロンではどのような違いがあるのでしょうか?
そして、どちらがよりきついのか?
比較してみたいと思います。
マラソン、トライアスロンあわせて50レース以上出場しています
マラソンとトライアスロンどちらがきついか?
個人的には、
マラソンの方が圧倒的にきつい
圧倒的です。
実際、トライアスロンよりもマラソンの方がきついと感じている競技者の方が多いのではないでしょうか?
マラソンについて
マラソンと一口に言っても、
- フルマラソン
- ハーフマラソン
- ウルトラマラソン
- 30㎞走
- 10㎞走
などなど、色々な種目がありますが、本記事ではフルマラソンで考えます。
フルマラソン(以下、マラソン)は、42.195㎞の距離を走る持久スポーツです。
マラソンは、4時間切り(通称:サブフォー)が初心者を抜け出す基準といわれるタイムです。
長距離を長時間走り続けるマラソンは、非常に体力を問われるスポーツであると言えます。
トライアスロンについて
トライアスロンと一口に言っても、
- スーパースプリント
- スプリント・ディスタンス
- オリンピック・ディスタンス
- ミドル・ディスタンス
- ロング・ディスタンス
などなど、色々な種目がありますが、本記事では、オリンピック・ディスタンスで考えます。
オリンピック・ディスタンス(以下、トライアスロン)は、スイム1.5㎞、バイク40㎞、ラン10㎞で行う持久スポーツです。
トライアスロンは、3つの競技を組み合わせているので、走ること以外にもいろいろな技術が求められるスポーツです。
トライアスロンは、3時間切り(通称:サブスリー)が初心者を抜け出す基準といわれるタイムです。
マラソンとトライアスロンの違い
マラソンとトライアスロンの違いには以下のものがあります。
- 競技内容
- 練習内容
- 競技時間
- 競技人口
- 開催場所
- シーズン
- レース戦略
- 道具
- 費用
詳しく見ていきましょう。
競技内容
マラソンは、ランのみ
トライアスロンは、スイム、バイク、ラン
マラソンは、42.195㎞ひたすら走り続けるので、同じ筋肉をずっと使い続けます。
足への負担が半端じゃないです。
トライアスロンは、スイム、バイク、ランの3種目を行うので、筋肉への負担が分散されます。
負担が分散されるので、程よい疲労感で次の種目へと移行することができます。
練習内容
マラソンは、走るばっかりで飽きやすい
トライアスロンは、3種目あるので気分転換できる
マラソンは、走るトレーニングが中心となるので練習が単調となりがちです。
ジョギングに加えて、ビルドアップ走(次第にペースを上げて走る)、LSD(ゆっくり長く走る)、ペース走(決められた距離を一定のペースで走る)などなど、いろいろな練習方法でメリハリをつけないとすぐに飽きてしまいます。
トライアスロンは3種目あるので、ランニングに飽きれば、スイムができるし、自転車トレーニングもできます。
さらに、ブリックラン(バイク+ラン)などのクロストレーニング(複数の種目の運動を行うこと)が効果的なので、練習内容にバリエーションを持たせることができます。
楽しくトレーニングできます。
ちなみに、スイムとランでアクアスロンになります。
競技時間
マラソンは、多くが3~5時間程度で完走
トライアスロンは、多くが2~4時間程度で完走
マラソンは4時間切り(通称:サブフォー)で脱初心者といわれます。(これが結構難しい)
トレーニングをしっかり積んでおかないとサブフォーは達成できません。
トライアスロンは3時間切り(通称:サブスリー)で脱初心者といわれます。(これが案外簡単)
そして4時間(走り続ける)と、3時間(泳ぐ、漕ぐ、走る)では、圧倒的に3時間の方が負担が少ないです。
競技人口
マラソンの競技人口は800万以上
トライアスロンの競技人口は30万以上
競技人口は圧倒的にマラソン(ジョグやランニング含む)の方が多いです。
久しぶりにマラソン大会に出場した時には、人の多さに驚かされました。
それもそのはず、
なぜなら、
マラソン大会は、大きい大会だと数万人規模で行われる
トライアスロン大会は、大きい大会でも数千人規模
トライアスロンは必要な機材も多く、参入障壁が高いと言えます。
水泳があるのもハードルになっているでしょう。
開催場所
マラソン大会は、至る所で行われている
トライアスロン大会は、開催場所が限られる
マラソン大会は至る所で(言いすぎ?)行われています。
河川敷や公園はもちろん、高速道路や一般道路、農道、街中などなどで行われています。
一方、トライアスロンは開催場所が限られます。
スイムができる場所、トランジションエリアの確保など、色々な要因が考えられます。
シーズン
マラソンは、秋~冬~春ごろまで
トライアスロンは、春~夏~秋ごろまで
マラソンのシーズンといえば、一般的に大会が多く行われている10月頃~3月頃を指します。
しかし、マラソン大会は、ぶっちゃけ年がら年中行われています。
夏にだってマラソン大会は開催されています。
トライアスロン大会は、5月頃~11月頃に開催されています。
国内では冬に開催されるトライアスロン大会はありません。(たぶん)
レース戦略
マラソンは、走るのみ
トライアスロンは、トランジションがある
マラソンになくてトライアスロンにあるもの。
それは、トランジションです。
トランジションとは、
スイム⇒バイク
バイク⇒ラン
の種目間の準備(着替えなど)のことを指します。
トランジションはトライアスロンの第4の種目と言われるほどに重要な要素です。
3種目に加えてトランジションもあるトライアスロンは、マラソンに比べて、より戦略性が求められます。
トランジションに加えて、トライアスロンでは補給のタイミングも重要になります。
マラソン大会では、エイドに補給食が用意されていることが多いですが(しかもエイドの数も多い)、トライアスロン大会ではマラソン大会ほどにエイドが充実しているわけではありません。
とくに、バイクパートは長時間になりますが、大会側が補給食を準備してくれることは稀です。(エイドの数も少ない)
トライアスロンでは補給についての戦略も重要になります。
道具
マラソンは、ウェアとシューズ
トライアスロンは、ウェットスーツ、バイク、ウェア、シューズ…
競技参加に必要な道具も大きく異なります。
マラソンは、ウェアとシューズがあれば何とかなるでしょう。(必要最低限)
しかし、トライアスロンは(必要最低限でも)
- ウェア
- シューズ
- ゼッケンベルト
- ウエットスーツ
- ゴーグル
- バイク
- サイコン
- ヘルメット
- ボトル
- ボトルホルダー
が必要です。
他にも、
ビンディングペダル・シューズ、ウォッチ、キャップ、サングラス、補給食、空気入れなどなど
色々な道具が必要になります。
トライアスロンの参入障壁の高さの一因だと言えるでしょう。
言うまでもなく、必要な道具の差は、必要経費の差にもなります。
トライアスロンを行うためには(少なく見積もって)30万円程度の初期費用が必要になります。
費用
マラソンのエントリー費は、数千円~(高くても)数万円
トライアスロンのエントリー費は、(安くても)数万円~
トライアスロンのエントリー費は、マラソンのそれに比べて非常に高いです。
平均2万円以上。
人気大会やロングディスタンス、アイアンマンレースにもなると5万円~10万円近くにもなります。
高い…
マラソンとトライアスロンどっちをやるべき?
やりたいと思ったのならどっちもやるべき
身も蓋もないこと言ってしまいましたが、
やりたいと思ったことはやってみましょう。
迷ったのならやってみる。
そっちの方が絶対人生楽しい。
というのは、大前提として、個人的なおすすめは、
マラソンから始めて、飽きてきたらロードバイクやオープンウォータースイム(海や川で水泳)を始めて、トライアスロンに移行するって感じでしょうか?(まさしく自分がそうでした)
走るだけ(マラソン)なら今日から、今すぐにでも始めることができますよ。
さぁ!トライアスロンを始めましょう!
まとめ
マラソンとトライアスロンの違いについて解説しました。
どっちがきついかというと、やっぱり、
マラソンの方がきつい(圧倒的に)
4時間以上も足だけに淡々と負担をかけ続けるよりも、スイム、バイク、ランと3種目あって負担も分散され、3時間程度で終わるトライアスロンの方が(個人的には)身体的にもメンタル的にも楽だし楽しいです。
しかし、
トライアスロンの参入障壁は高い
開催場所は限られているし、道具も多く必要、お金もかかるし、水泳も高いハードルでしょう。
トライアスロンの競技人口がマラソンのそれよりも圧倒的に少ないのも納得ですよね。
しかし、だからこそ、やってみる価値ありだと思います。
トライアスロンは楽しいですよ。